どうも、編集長です。
今回は最近動きがあった大阪・舞洲のIR計画についてお話しします!
本記事の概要
記事の信頼性
本記事を書いている私は、
海外のオンラインカジノ企業で7年間勤務した経験
があります。
今年7月、公益財団法人ギャンブル依存症を考える会(SCGA)が、大阪IR計画においてMGM社が違法に資金を得ていた疑惑があるとして審査請求及び執行停止の申し立てを提出しました。
このことで大阪IR計画が頓挫してしまう可能性が出てきました。
今回はこの問題について、双方の主張や筆者の考えをお話ししていきます。
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なぜ行政不服審査申し立てが提出されたのか?
行政不服審査申し立ては簡単に言うと、計画に違法性があるから一旦計画を中止して審議しようということです。
MGM社が違法に収益を得た可能性がある
公益財団法人ギャンブル依存症を考える会(SCGA)は、大阪・舞洲でのIR計画において、カジノ運営主体となる予定MGM社に違法に資金得ていたとして行政不服審査申し立てを提出しました。
MGM社は2022年にレオベガスカジノ(現在はカジノレオ)を運営していたレオベガス社を買収しており、そのレオベガス社がオンラインカジノを運営していたためです。
SCGAの主張ではオンラインカジノの運営は違法のため、それによって得た資金は犯罪によって得た資金だということです。
よってMGM社はレオベガスカジが得た犯罪収益を内部に溜め込んでいる可能性が高く、その場合は組織犯罪処罰法第11条、第17条に違反しており、そのため行政不服審査の申立てが提出されたというのが一連の流れとなります。
犯罪を行った組織がIR計画に参加するのは不適格というわけですね。
ちなみに以下がSCGAホームページでの主張の原文です。
大阪・夢州IR計画認定への行政不服審査申し立て
ー計画の認定決定に対し審査請求及び執行停止を申し立てましたー主張の概要
●2023年4月14日の国土交通大臣によって認定された大阪・夢洲地区のIR区域整備計画(以下「大阪・夢洲計画」)において、いわゆるカジノ運営主体となる予定の大阪IR株式会社の中核的な株主となる予定のMGMリゾーツインターナショナルグループ(以下「MGM社」)は、2022年9月前後に、日本人を対象に違法なオンラインカジノを運営していたレオベガス社を買収している
●従って、MGM社は、レオベガス社が違法に得ていた犯罪収益をそのまま内部に取り込んでいる可能性が非常に高い。仮にこれが事実なら、組織犯罪処罰法第11条、第17条に違反し、この場合MGM社は特定複合観光施設区域整備法に定める認可主要株主としては不適格であって、大阪IR社に参画することは許されない。
●よって国土交通大臣による大阪・夢洲計画の認定は時期尚早で、MGM社がレオベガス社の犯罪収益を内部に取り込んでいないことが明確に確認されるまでは、同計画の認定は取り消すべきである。
MGM社は否定している
ですがMGM社はこれを否定しています。
というのもMGM社がレオベガス社を買収したのは2022年9月のことですが、レオベガスカジノは2022年8月に日本市場から撤退しているからです。
その後レオベガスカジノはカジノ・レオと名前を変更し日本市場に再度参入していますが、運営会社は変わっておりMGM社は関与していないというのです。
以下は日本MGMリゾーツ公式サイトでのMGM社の主張です。
合同会社日本MGMリゾーツ
MGMリゾーツ・インターナショナル(以下「MGM」といいます)は、当社の全施設において常に責任あるゲーミングを推進してきたと自負しております。MGMは今後、大阪の地で世界クラスの安全性を保持した統合型リゾート開発を進めるにあたり、あらゆるステークホルダーの皆さまと密接に協働してまいる所存です。
なお、一部団体によるご主張につきましては、事実無根であり、かつ誤解を招きかねないものでありますので、MGMとして全く容認できません。
追加事実
- レオベガス社は、モバイル・ゲーミング事業会社で、かつてスウェーデンの上場企業でしたが、2022年9月にMGMが同社の過半数株式を取得しました。
- MGMは、レオベガス社の買収を完了する前に、同社に対し、日本国内からの同社サイトへのアクセスを停止させるよう要求しました。したがいまして、MGMは、レオベガス社の買収にあたっては、日本市場を含まない同社のビジネスおよび運営状況をベースに評価を実施いたしました。
- また、カジノレオにつきましては、MGMあるいはレオベガス社は運営を行っておりません。また、MGMあるいはレオベガスとの間に資本関係もございません。
これに対してSCGAは以下のような質問を投げかけています。
【質問】
1 レオベガス社がMGM社から買収を受けるまでに内部に蓄積していた日本人向けオンラインカジノによる事業収益や資産は、そのままレオベガス社内部に残され、そのレオベガス社を、MGM社が買収して子会社化したという理解で間違いありませんか。2 MGM社がレオベガス社を買収する以前に、レオベガス社の日本市場向けのオンラ インカジノ事業について、レオベガス社とカジノレオの運営事業体との間で名称や名目の如何を問わず、事業譲渡に関わる契約が締結された否かをご回答ください。
3 上記2の質問において、仮に事業譲渡に関わる契約が締結されていたと回答した場合、その契約内容を明らかにしてください。
4 上記2の質問において、仮に事業譲渡に関わる契約が締結されていたと回答した場合、レオベガス社は日本市場向けのオンラインカジノ事業の事業譲渡によってその対価を取得したか否かを明らかにしてください。
5 貴社らのホームページによれば、カジノレオに関して、MGM社は運営を行っておらず、資本関係もないとされていますが、現在貴社らとカジノレオの運営事業体との間には一切の契約関係あるいは取引関係がないという理解で間違いありませんか。
6 上記5の回答において、 貴社らが仮にカジノレオの運営事業体との間に契約関係や取引関係があると回答した場合に、その契約や取引の内容を明らかにしてください。
こんな感じでバチバチにやり合っています。
今後の展開予想と筆者の考え
ここまで双方の意見・主張を見てきましたが、元オンカジ社員としての意見を最後に述べたいと思います。
MGM社がIR計画から撤退することはなさそう
結論から言うと、MGM社がIR計画から撤退することはないと思います。
この問題の争点は、
です。
レオベガスカジノが日本市場を撤退したのが2022年8月で、MGMがその運営元を買収したのは2022年9月と言うのは事実です。
そのためこの理由でMGM社に撤退させるのは非常に難しいと言えます。
オンラインカジノを違法と断定するのも非常に難しい
また、この問題は「オンラインカジノが違法である」ことが前提になっています。
しかし現状の日本の法律ではオンラインカジノを違法と断定することは非常に難しいです。
運営会社の拠点が海外にあり、賭場がインターネット上にあるため日本の法律が適用されないのです。
この根底が変わらない限り、結局MGM社をIR計画から撤退させるのは厳しいでしょう。
まとめ
今回はSCGAがIR計画にMGM社が参画することに対して行政不服審査申立てを提出した件について解説しました。
おそらくこの一件でMGM社が撤退ということにはならないでしょうが、仮に撤退になった場合はオンラインカジノの立場が変化する可能性もあります。
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