IR法案

オンラインカジノがサイトブロッキングされる?本当に実施可能なのか

編集長
編集長

どうも、編集長です。

今回は、

オンラインカジノがサイトブロッキングされるかもしれない件

について解説していきますぞ!

この記事は

  • 本当にオンラインカジノがサイトブロッキングされるのか?
  • サイトブロッキングされるとしたらいつになるのか?

が知りたいという方に向けて書いています。

本記事のテーマ
  • オンラインカジノがサイトブロッキングされるかもしれない件について
この記事でわかること
  • オンラインカジノのサイトブロッキング概要
  • オンラインカジノをサイトブロッキングする目的
  • オンラインカジノのサイトブロッキングは実現するのか?
  • サイトブロッキングした事例
記事の信頼性
編集長
編集長

本記事を書いている私は、

海外のオンラインカジノ企業で7年間勤務した経験

があります。

今回は河野デジタル大臣が主導するオンラインカジノのサイトブロッキングについて解説します。

果たして実際にサイトブロッキングが行われるのか?もしサイトブロッキングがあるとしたらいつからなのか?

オンラインカジノユーザーにとっては死活問題の一件についてみていきましょう!

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オンカジのサイトブロッキング概要

オンラインカジノのサイトブロッキングは、2023年5月に衆院消費者問題特別委員会にて適否を検討するよう指示が下されました。

主導しているのはデジタル庁大臣の河野太郎氏です。

編集長
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河野太郎氏はデジタル庁大臣と内閣府匿名大臣(デジタル改革、消費者及び食品安全)を務めています。

河野大臣は消費者問題のひとつとしてオンラインカジノの法整備や対策などを進める旨を発表しており、サイトブロッキングは検討されているの対策の一つです。

  • サイトブロッキング:特定のサイト及びURLにアクセルできなくする処置

ただしサイトブロッキングはサイトへのアクセスを政府主導で遮断してしまうので国民の権利を侵害することにつながる可能性があります。

よってサイトブロッキングの実施は慎重に検討されますし、世間の声は賛否両論です。

オンカジをサイトブロッキングをする目的

オンラインカジノをサイトブロッキングする目的は大きく分けて3つあります。

  1. オンラインカジノの違法性を強調するため
  2. IR計画の収益を上げるため
  3. ギャンブル依存症患者を減らすため

それぞれ詳しく解説していきましょう。

オンラインカジノの違法性を強調するため

現在警視庁がオンラインカジノ撲滅キャンペーンを実施している通り、オンラインカジノを違法と断定しようとする動きが強まっています。

しかし、オンラインカジノのユーザーは減少してはおらず、年々増加傾向にあります。

オンラインカジノユーザーが検挙されることは極めて稀で、過去に検挙された事例でもかなり違法性が高かったにも関わらず大きな罰則はありませんでした。

編集長
編集長

それほどまでにオンラインカジノの利用を違法と断定するのは法的に難しいのです。

しかし今回政府主導でオンラインカジノをサイトブロッキングすることで、オンラインカジノの利用が違法であると強調することができます。

オンラインカジノは賭博である上、運営元が日本にないためユーザーが遊んだお金が税収として国に入ることがありません(勝利金は別)。

よって政府はオンラインカジノを違法としたいのです。

編集長
編集長

このあたりは利権が複雑に絡んでくる問題です。

パチンコから利益を得ている人たち(警察など)は顧客を取り合うオンラインカジノを規制したいのです。

逆に日本人がオンラインカジノをプレイすることで得をする外国やそこから利益を得ている人はオンラインカジノをグレーゾーンのまま留めておきたいのです。

このような競り合いが続いているのが現状です。

IR計画の収益を上げるため

現在日本ではIR計画を進めており、2029年には大阪・舞洲にランドカジノを含む統合型リゾートがオープンする予定です。

IRが完成すると日本国初のランドカジノが誕生することになりますが、オンラインカジノによってランドカジノの収益が低下する危険性があります。

オンラインカジノは入場料や預貯金の審査などは一切なく、自宅で24時間いつでも遊べるため現地まで移動する必要すらありません。

一方IR計画で建設されるランドカジノでは1回あたり入場料が6,000円かかりますし、財務状況や暴力団との繋がりまで細かく審査されます。

編集長
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また、ギャンブル依存症対策のため入場回数の制限も設けられると言われています。

これらを踏まえるとオンラインカジノの方がユーザーにとっては利便性やメリットが大きいのが現状です。

そのため「わざわざ大阪まで行かなくてもオンラインカジノでいいじゃん」と考える人が多くなりますし、一度IRに足を運んでカジノにハマった人もオンラインカジノに流れてしまう可能性があります。

国営であるIRの収益は国に還元されますが、先ほど述べたようにオンラインカジノでユーザーがいくら消費しても国にお金が入ることはありません。

そのためIRがオープンするまでにはサイトブロッキングあるいはその他の施策が実施される可能性が高いでしょう。

ギャンブル依存症患者を減らすため

また、オンラインカジノによるギャンブル依存症患者を減らすのもサイトブロッキングの目的の一つです。

オンラインカジノ業界も発生防止に尽力していますが、オンラインカジノによるギャンブル依存症の事例は世界中で確認されています。

編集長
編集長

オンラインカジノは健全なギャンブルを提供するため、従業員のトレーニングプログラムとして「責任あるギャンブル(Responsible gambling)」を実施していますぞ。

MGMは業界のリーダーとして、最も包括的な情報とトレーニングプログラムを提供する「GameSense(ゲーム・センス)」を導入。78,000人の全従業員が参加しています。健全で楽しい経験を維持するために、カジノゲームの仕方、勝利のオッズ、プレー中に覚えておくべきヒントなど、さまざまな情報をお客様に提供しています。問題を抱えているお客様、もしくは単に追加情報が必要なお客様については、それぞれのリゾートにてサポートサービス、またはその地域での医療施設などの情報を提供しています。またMGMは、カジノの上限制限やカジノ施設に入ることを完全に排除するためのプログラムを提供しています。

引用:https://www.mgmresorts.co.jp/what-we-do/gambling/

いかにオンラインカジノ企業が依存症防止を働きかけても、依存症患者を完全に0にすることは難しいです。

そのためサイトそのものを利用できなくすることでギャンブル依存症患者を減らそうと言うのが狙いということです。

オンカジのサイトブロッキングは実現するのか?

ここまでオンラインカジノのサイトブロッキングについて解説してきましたが、実際のところ実現は可能なのでしょうか?

結論から言うと非常に難しい

オンラインカジノをサイトブロッキングするのは非常に難しいと言えます。

なぜなら越えるべき法律のハードルがいくつかあるからです。

オンラインカジノへのサイトブロッキングに対する法律的な議論は、おもに以下の2点が挙げられます。

  1. 個人のインターネット利用の制限→国民のプライバシーの侵害(通信の秘密)
  2. 特定サイトの表示および閲覧の制限→サイト運営側の表現の自由の侵害

それぞれ詳しく見ていきましょう。

プライバシーの侵害

1つ目の議論は「プライバシーの侵害」が挙げられます。

政府がサイトブロッキングをするにはインターネットを利用しているユーザーがどのサイトにアクセスするのかをリアルタイムで把握しておかなければいけません。

つまり誰がどのサイトにいつ訪れているのかを政府が常に監視する必要があるのです。

編集長
編集長

これは流石に嫌ですね…笑

これはプライバシーの侵害に該当しますし、国民のプライベートな行動に対して政府が直接干渉することになります。

よって法律的にも世論的にもかなり高いハードルです。

表現の自由の侵害

また「表現の自由の侵害」も議論として挙げられます。

編集長
編集長

特定サイトの閲覧および表示をブロックする=サイト運営側の表現の自由を侵害していると言うことですな。

表現の自由は公共の福祉や公序良俗に反している場合は規制されることもありますが、その線引きは明確ではありません。

オンラインカジノが規制対象となるのかはまだまだ議論が続けられています。

よってすぐにサイトブロッキングをするのは難しいでしょう。

編集長
編集長

他にも争点はいくつもありますが、これらの法律的なハードルをクリアしない限り日本ではサイトブロッキングを実行することはできないでしょう。

少なくともすぐに解決する問題ではありません。

過去にサイトブロッキングした事例

日本ではこれまでに児童ポルノのサイトをブロックしたことがあります。

日本における唯一のブロッキング実施例である児童ポルノの事例では、人格権侵害の重大性などを考慮しつつ、通信の秘密などを慎重に検討した上で、緊急避難が成立しうるとされた。

引用:https://japan.cnet.com/article/35117633/

児童ポルノには緊急避難が認められ、明らかに違法かつ危険なサイトとして日本で唯一ブロッキングされました。

サイトブロッキングされた最も大きな理由は「緊急性」です。

編集長
編集長

要するに児童ポルノは悪質すぎてプライバシーや表現の自由を侵害してでも止めないといけないと判断されたと言うことですね。

ただし過去に話題になった海賊版漫画サイト「漫画村」や「Pornhub」などの違法に動画がアップロードされたアダルトサイトなどはサイトブロッキングされていません。

これらについては議論が重ねられたものの、プライバシー侵害を例外的に行うことができるだけの緊急性が無いとして実施されませんでした。

このように、他の違法サイトを野放しにしてオンラインカジノのみをサイトブロッキングする可能性は極めて低いです。

オンラインカジノをサイトブロッキングするには児童ポルノレベルの危険性・緊急性が認めれられないといけません。

編集長
編集長

現状は大丈夫と見るべきでしょう!

ただしオンラインカジノ市場が成熟してきて、賭ける対象が犯罪的になっていった結果緊急性が認められる可能性がないとは言い切れません。

まとめ

今回はオンラインカジノのサイトブロッキングについて解説しました。

基本的にサイトブロッキングがすぐに実行されることはないと考えて良いでしょう。

ただしIRが完成するタイミングでは何か動きがあるかもしれません。

これからの動きに要注目です。

編集長
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